日本語の語尾「かね」の使い方

疑問の終助詞「〜か」は、場合によっては堅いイメージがあったり、全然そんな事なかったりする。
「かね」という語尾表現について考える時も、「か」という助詞そのもののニュアンスに注意する必要がある。

丁寧語ではこうなりますかね?

「ですます体」では「よ・ね・か」の3つしか使わない事になっているため、丁寧語で「〜かな」と言いたい場合は「〜かね」に置き換える。
ご挨拶の文章など改まった場面では「でしょうか」という言葉が選ばれるし、書き言葉では間投助詞を使わない。
そのため教科書ではあんまり「〜かね」みたいな例文は出てこないと思うが、「かな」と同じニュアンスで「〜ですかね」「〜ますかね」という言葉を使っても特に問題はない。

タメ口で使うとどうなるかね?

〜かな。と同じように「どっちだろう」の意味で使う。
ただし、「ね」が付いているので、基本的に会話で使う表現になり、誰かに確認を求める意味合いが若干伴う。
「〜かね」は、ちょっと上の立場からの偉そうな言葉に聞こえるようなので注意だが、それを逆手に取ってユーモラスに話す人はいる。
この偉そうなイメージは、そもそも上がり口調の疑問文「〜か?」に硬いイメージがある事に由来する。
だから逆に、下り口調の「〜か。」の後に間投助詞「ね」を添えたり、そういった場合に「〜かね」と言っても別に偉そうな印象は与えない。

漫画『あたしンち』の主役のママが密かによく使う語尾が「〜かねぇ。」だったりする。
あの原作コミックは語学的にキラーコンテンツな予感がする。

「かね」の文例


いずれにせよ「どっちだろう」の意味なら、普通は「〜かな」を使う事が多い。

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