日本語のアクセントを法則で覚える
包括的なアクセント辞典は既存の物があるので、このページでは「できるだけ法則性を示す事」と「意味の区別に関わる物」にだけ焦点を当てる。
時代や地域によって変わってしまいやすい所なので、どこまでルール化できる物なのか不透明だし、全ての単語に対してアクセントがキッチリ決まってるわけではない。
頭・中・尻のどちらにアクセントが有るかだけ注意すれば良く、「何文字目でアクセントが変わるか」というルールは実際の会話ではほとんど意味がない。
助詞のアクセントについて
単語のアクセントの決まり方にはほとんど法則性が無い。
しかし単語そのもののアクセントが分かれば、後に続く助詞のアクセントは一意に定まる。
ドイツ語の名詞は「定冠詞と一緒に覚えろ」と言われるが、日本語の名詞は「助詞と一緒に覚えろ」という所だろうか。
助詞のアクセントの観点から考えると大きく3つに分けられるが、この分類名はウチのサイトの独自用語なので、ご了承ください。
しっぽ振り型名詞
いわゆる「頭高型」および「中高型」。
ネコを / ネコを
カラスを / カラスを
フトンを / フトンを
二拍以上で、末尾が下がり調子になる名詞すべて。
この名詞の後にくっつく助詞にはアクセントの決まりが無い。
特に何もなければ助詞を低い音でしゃべるが、ハッキリしゃべりたい時など話し手の気分によっては助詞が高い音にもなる。
強制尻上がり型名詞
いわゆる「平板型」。
サカナを / トリを / 気を
一拍の低い音になる名詞の全て。
二拍の上がり調子になる名詞の半数。
三拍以上の上がり調子になる名詞のほとんど。
この名詞の後にくっつく助詞は必ず高い音になる。
強制尻下がり型名詞
いわゆる「尾高型」。
木を / 木の
イヌを / イヌの
アタマを / アタマの
一拍の高い音になる名詞の全て。
二拍の上がり調子になる名詞の半数。
三拍以上の上がり調子になる名詞の一部。
この名詞の後にくっつく助詞は必ず低い音になる。
(ただし「二拍以上の上がり調子になる名詞 + の」と言う時の「の」は高い音)
疑問のイントネーションを与える場合「イヌがあ?」のように、一度低い音に落ちた後で尻上がりにする。
複合名詞
元々の単語のアクセントがどうであるかに関わらず、少なくとも次の法則は成り立つ。
- 複合名詞の頭は必ず低い音になる
- 高い音に変わる場所は、複合名詞の2拍目
- ただし方言によっては、前の単語がずっと低い音のままで、後の単語になってから高い音に変わることも
- 低い音に変わる場所は、原則としては後の単語の内のどこか
- 「はんこーき(反抗+期)」みたいに前の名詞の尻が長母音だと、前の名詞の尻で低い音に変わる
- 最後まで低い音に変わらないまま尻上がり(平板型)の複合名詞もある
- 複合名詞が最終的に尻上がりであれば助詞も高い音になるが、尻下がりであれば助詞のアクセントはどうでもいい
これ以外については、あんまり法則性を見出せない。
ネコ + ミミ → ネコミミを
気 + はらす → キバラシを
火 + あそぶ → ヒアソビを
全体が四拍以下の場合、尻上がりの物が目立つ。
どちらかと言うと尻上がりが多い…というだけであり、絶対ではない。
これは熟語との境目が曖昧であるためで、たとえば「ごはん」「火鉢」などのような境目の曖昧化した熟語は複合名詞として扱わない。
ジゴク + ミミ → ジゴクミミを
ネコ + ムスメ → ネコムスメを
キャンセル + まつ → キャンセル待ちを
かく + まちがう → かきまちがいを
全体が五拍以上の場合は、尻下がりの物が目立つが、これも絶対ではない。
二拍の動詞連用形を後ろにくっつける場合は、逆に尻上がりが目立つ。
あとは「○○式」「○○部」みたいな、最後に漢字一文字をくっつけるタイプは○○が何だろうと同じアクセントになる。
イキモノ + カカリ → イキモノガカリを
また、後の名詞の頭文字が濁音化可能なら濁音化させるのが原則だ。
ただし「風邪ひき」「嘘つき」「ちりとり」のように「目的語+述語」という関係を残したい時は、あえて濁音化させず、そのままくっつける。
…という様子だけれど「新旧対照表」「出典不明」 「佐藤氏」など、単語ごとに区切らないと意味の通じにくい物には「複合名詞アクセント」が適用されない。
「作る」と「変える」を組み合わせた「作り変える」など、複合動詞のアクセントはひとつのパターンしかなく、最初の拍と最後の拍が低い音になる。
中央部分のアクセントにはかなり個人差が見られるため、詳しい説明は割愛する。
動詞と形容詞のアクセント
動詞や形容詞は、その後にくっつく助詞のアクセントに全く影響を及ぼさない。
動詞も形容詞も、三拍以上なら原則として最初が低い音になる(最初が高い音になる方言もある)。
簡単に、尻上がりと尻下がりの2通りだけに分類しちゃってもいい。
尻上がり
いく / あつい / あがる / はじまる
尻下がり
ない / くる / あつい / さがる / たすける
三拍以上の動詞で「かえる」のように頭が高い音になる物はごくわずかしかない。
以下、このサイト の「動詞すべて・頭高型・3モーラ以上」による検索結果。
頭上がりの動詞
返す、帰す、返る、帰る、通す、通る、入る、申す、相次ぐ
頭が高い音になる形容詞は「いい」「よい」「こい」「ない」の4つしか無い。
形容詞の場合は語尾が尻下がりになる物ばっかりで、尻上がりのイントネーションになる形容詞は例外的にほんのちょっとだけある。
具体的には このサイト の「い形容詞・平板型」による検索結果を見ると分かるが、これもそんなに多くない。
尻上がりの形容詞
赤い、浅い、厚い、甘い、あらい、薄い、遅い、重い、かたい、軽い、きつい、暗い、遠い、眠い、丸い、四角い、明るい、危うい、怪しい、おいしい、悲しい、黄色い、茶色い、冷たい、平たい、やさしい、難しい、足りない
唯一注意すべき単語は、下がり口調の「熱い」「暑い」、および、上がり口調の「厚い」。
それ以外の形容詞には同音異義語が無かったりするので、上記のような形容詞であっても、会話ではしばしば尻下がりで発音してしまう事も少なくない。
三拍以上で尾高型の名詞
三拍以上で尻上がりの名詞はほとんど、助詞も高い音になるので、
「アタマを」「ココロを」のようなアクセントの名詞はごくわずかのはずである。
このサイト の「名詞・尾高型・3モーラ以上」による検索結果を見てみると、これぐらいあるようだ。
例
相手を、足場を、明日を、頭を、一度に、いびきを、男を、表を、女を、鏡を、刀を、心を、言葉を、刺身を、寒気が、座敷を、四角を、尻尾を、地獄を、宝を、力を、手元に、峠を、豆腐を、遠くを、通りを、道具を、仲間を、名残を、はかりを、吐き気を、はさみを、柱を、花見を、はんこを、表紙を、昼間に、袋を、返事を、便所を、真上を、真下を、皆を、娘を、役所を、役場を、役目を、屋敷を、ゆうべを、ゆのみを、夜中を、礼儀を、
妹を、弟を、正月を、半年に、一日で、もちつきを、
ふたつを、みっつを、よっつを、むっつを、やっつを、ふたりを
あっちを、こっちを、そっちを、
○○書を、○○署を、○○所を
動詞の連用形から出来た名詞
尻下がりの動詞に由来する三拍名詞は基本的には"尾高型"になると思っていいが、"中高型"および"頭高型"になる例も存在する。
"平板型"になる物は非常に少ない。つまり、助詞が高い音になるのは少ない。
尾高型の例)はなす -> はなしを、はたく -> はたきを、ひびく -> ひびきを、
かえる -> かえりが、たすける -> たすけを、、、ほか多数
中高型の例)おもう -> おもいを、におう -> においを、こたえる -> こたえを、てつだう -> てつだいを、かんがえる -> かんがえを
頭高型の例)このむ -> このみを、たよる -> たよりに
平板型の例)しるしを、いやしを、ほこりを、きがえを、しあげを、しつけを、めざめを
アクセントの変わってしまったスラングもある。ただしこれは特例。
(元々の動詞)であう
(一般的な意味で)であいを
(恋愛沙汰の意味で)であいを
尻上がりの動詞に由来する三拍名詞は"平板型"になる傾向が非常に強い。
例)ちがう -> ちがいを、かざる -> かざりを、、、ほか多数
その他、動詞から生まれた四拍以上の名詞も"平板型"になる物が非常に多い。
例)かがやく -> かがやきを、つながる -> つながりを、、、ほか多数
例外)たのしむ -> たのしみに
活用形のおさらい
これから動詞の同音異義語や、活用形のアクセントを考えるにあたって、ちょこっと文法のおさらいをしよう。
過去形や連用形について
過去形や連用形の語末は、例外なく末尾のひらがな一文字によって決まる。
五段活用の場合は次のように音便化するが、それも末尾のひらがな一文字だけで判断していい。
末尾の1文字を取って、代わりに2文字を付ける、という考え方でもいい。
| 過去形 | 連用形 |
あう | あった | あって |
あく | あいた | あいて |
かぐ | かいだ | かいで |
かす | かした | かして |
かつ | かった | かって |
しぬ | しんだ | しんで |
とぶ | とんだ | とんで |
あむ | あんだ | あんで |
ある | あった | あって |
ごくわずかに「行く、行った、行って」とパターンの外れる単語もあるが、変化表を単語ごとに覚える必要はほとんど無い。
一段活用の場合は単純に語末の「る」を「た」「て」に付け替えるだけ。
活用形の見分け方
不規則変化は「来る」「する」「行く」の3つだけだと思っていい。
(「問う」「請う」は近代語の残りカスみたいな単語で、決まり文句でしか使わないからあまり重要ではない)
語末が /iru/ /eru/ 以外である動詞はすべて五段活用になる。
語末が /iru/ /eru/ である動詞は五段活用と一段活用の2通りがありえる。
二拍の動詞については個別に覚えるとして、三拍以上で語末が /iru/ /eru/ の動詞は一段活用ばっかりなので次の動詞を例外として覚えるのもひとつの方法だ。
よく使う五段活用動詞
おちいる、かぎる、ちぎる、にぎる、さえぎる、いじる、かじる、けちる、ねじる、はしる、まいる、まじる
◯切る、◯◯入る、◯◯切る、◯◯知る、◯◯散る、
あせる、帰る、返る、湿る、しゃべる、すべる、つねる、ひねる
たまに使う五段活用動詞
まいる、たぎる、みなぎる、よぎる、きしる、そしる、ののしる、むしる、なじる、ほじる、よじる、いたびる、いびる、ちびる、なぎる、みなぎる、もじる、よぎる、踏みにじる、滅入る
うねる、おもねる、かげる、くねる、しげる、そべる、だべる、ぬめる、ふける(耽る)、ほてる、はべる
(俗語)イキる、とちる、ビビる
否定形の語尾が「らない」になれば五段活用、連用形が「って」と促音になれば五段活用、意向形の語尾が「よう」になれば一段活用……など、覚え方は各自に任せる。
(「上一段」と「下一段」は実質的に同じだから、区別しなくてもいい)
活用表
あえて同音異義語で見比べてみよう。
たとえば「切る」が五段活用、「着る」が一段活用だ。
| 紙を | 服を |
否定形 | きらない kir-ana-i | きない ki-na-i |
過去形 | きった ki-tta | きた ki-ta |
連用形(口語) | きって ki-tte | きて ki-te |
連用形(文語) | きり kir-i | き ki |
終止形 / 連体形 | きる kir-u | きる ki-ru |
仮定形 | きれば kir-eba | きれば ki-reba |
命令形 | きれ kir-e | きろ ki-ro |
意向形 | きろう kir-ou | きよう ki-you |
一段活用だと母音変化や音便化が全く無くて、ただ切ってつなげるだけという単純な活用になっている…という事に気づいてほしい。
否定形の語尾「ない」は形容詞として活用させる。
形容詞の活用も、切ってつなげるパターンひとつしかない。
| 紙を | 服を |
二重否定形 | きらなくない kir-ana-kuna-i | きなくない ki-na-kuna-i |
過去否定 | きらなかった kir-ana-katta | きなかった ki-na-katta |
否定連用(動詞型) | きらないで kir-ana-ide | きないで ki-na-ide |
否定連用(形容詞型) | きらなくて kir-ana-kute | きなくて ki-na-kute |
否定の仮定 | きらなければ kir-ana-kereba | きなければ ki-na-kereba |
以下の表では可能・受身・使役の語尾を付けた物を示す。
(「きらす」以外は)全て下一段活用になっているので、例えば否定形にしたければ末尾の「る」と「ない」を付け替えるだけでいい。
| 紙を | 服を |
可能 | きれる kir-e-ru | きられる ki-rare-ru きれる ki-re-ru |
受身形 | きられる kir-are-ru | きられる ki-rare-ru |
使役形 | きらせる kir-ase-ru | きさせる ki-sase-ru |
使役+受身 | きらせられる kir-ase-rare-ru | きさせられる ki-sase-rare-ru |
使役+可能 | きらせられる kir-ase-rare-ru きらせれる kir-ase-re-ru | きさせられる ki-sase-rare-ru きさせれる ki-sase-re-ru |
使役形の別形 | * きらす kir-as-u | きせる ki-se-ru |
使役形の別形+可能 | きらせる kir-as-e-ru | きせられる ki-se-rare-ru きせれる ki-se-re-ru |
使役形の別形+受身 | きらされる kir-as-are-ru | きせられる ki-se-rare-ru |
使役形の別形+使役 | きらさせる kir-as-ase-ru | きせさせる ki-se-sare-ru |
「糸が切れる」などのような自動詞の中には、他動詞の可能形に由来する物もある。
ここで表に載せた「使役形の別形」については、こういう形の存在しない動詞には使うことができない。
「五段活用の語幹+asu」は近代日本語の中に現れる形で、現代語の中にも一部残存している物がある。
「切らす」自体はあんまり使わなそうな動詞だけど、「切らされる」の文法を理解する上では重要。
「着せる」「見せる」など「一段活用の語幹+せる」については実際は独立した単語として見るべきで、今回はたまたま有ったから表に載せたけど、こういう形の動詞はあんまり無い。
ここでちょっと危険なのは、使役形の後に受身形や可能形を組み合わせたりする表現。
これは生粋のネイティブですら大混乱する物なので、決まり文句以外では使わない事を推奨する。
どうしてもそういう組み合わせ表現が必要なら「〜ように言う」「〜ことができる」などを使って言い換えることもできる。
一段活用の可能表現は、日常会話では「食べられる」でも「食べれる」でも、どっちでもいい。
ただし文章語やformalな表現としては、依然として「食べられる」の方が好まれるようだ。
五段活用の「行かれる」を可能表現として用いる例もあるらしいが、これは古い言葉が例外的に残っている物かと思う。現代標準語としては普通は「行ける」という表現でいい。
「違くない」は本来動詞であるにも関わらず、あたかも形容詞のように活用しているスラングである。
ついでだから変格活用2つも見てみようか。
よく見れば一段活用をベースとしているよね。
| 勉強を | 学校に |
否定形 | しない si-na-i | こない ko-na-i |
過去形 | した si-ta | きた ki-ta |
連用形(口語) | して si-te | きて ki-te |
連用形(文語) | し si | き ki |
終止形 / 連体形 | する su-ru | くる ku-ru |
仮定形 | すれば su-reba | くれば ku-reba |
命令形 | しろ si-ro | こい koi |
意向形 | しよう si-you | こよう ko-you |
二重否定形 | しなくない si-na-kuna-i | こなくない ko-na-kuna-i |
過去否定 | しなかった si-na-katta | こなかった ko-na-katta |
否定連用(動詞型) | しないで si-na-ide | こないで ko-na-ide |
否定連用(形容詞型) | しなくて si-na-kute | こなくて ko-na-kute |
否定の仮定 | しなければ si-na-kereba | こなければ ko-na-kereba |
可能 | できる deki-ru | こられる ko-rare-ru これる ko-re-ru |
受身形 | される sare-ru | こられる ko-rare-ru |
使役形 | させる sase-ru | こさせる ko-sase-ru |
使役+受身 | させられる sase-rare-ru | こさせられる ko-sase-rare-ru |
使役+可能 | させられる sase-rare-ru させれる sase-re-ru | こさせられる ko-sase-rare-ru こさせれる ko-sase-re-ru |
「カエル」の同音異義語
カエル | 蛙が鳴く | 名詞 | 尻上がり | 後につながる助詞も高い音になる(平板型)。 |
カエル | 家に帰る | 五段活用の動詞 | 尻下がり | 三拍だけど頭が高い音になる珍しい動詞。 |
カエル | やり方を変える | 一段活用の動詞 | 尻上がり | |
カエル | 100円で買える | 一段活用の動詞 | 尻上がり | 元々の動詞「買う」は尻上がりの五段活用。 可能形では必ず一段活用になるが、アクセントは元の動詞と同じになる。 |
カエル | 飼える | 一段活用の動詞 | 尻下がり | 元々の動詞「飼う」は尻下がりの五段活用。 可能形では必ず一段活用になるが、アクセントは元の動詞と同じになる。 ただし通常は一拍目は低い音になる。 |
「やり方を変える」と「100円で買える」は互いに同じ「尻上がりの一段活用」だ…という事は、どちらも活用と発音がまったく同じになる事を意味する。
これに対して「家に帰る」は「尻下がりの五段活用」なので、実は発音上100%区別可能という事になる。
活用形どうしのぶつかり方
アクセントによる区別とも関係してくるから、ちょっと確認してみよう。
こうやって動詞の形が同じになっちゃうのは、あれだね、スペイン語とかでもよくあるね。
五段活用で末尾が「る」「つ」「う」の動詞は、過去形・連用形で同音異義語が生じる。
以下、尻上がりの動詞にはベトナム風に~印を付ける。
例
- 有る -> 有った / 合う -> 合った / 会う -> 会った
- ~言う -> ~言った / ~行く -> ~行った
- 「いく」は不規則変化する。もしも規則通りなら「いいた」になるはず。
- ~売る -> ~売った / 打つ -> 打った
- 折る -> 折った / ~負う -> ~負った
- ~刈る -> 刈った / ~買う -> ~買った / 勝つ -> 勝った
- 来た / ~着た
- 刷る -> 刷った / ~吸う -> ~吸った
- 剃る -> 剃った / 沿う -> 沿った
- ~塗る -> ~塗った / 縫う -> 縫った
- ~貼る -> ~貼った / 這う -> 這った
- 待つ -> 待った / ~舞う -> ~舞った
- ~盛る -> ~盛った / 持つ -> 持った
- ~寄る -> ~寄った / 酔う -> 酔った
- ~飛ぶ -> ~飛んだ / 富む -> 富んだ
- ~呼ぶ -> ~呼んだ / 読む -> 読んだ
- 少数ながら、「ぶ」と「む」で終わる動詞もぶつかる事がある
- しまう -> しまった / 閉まる -> 閉まった
- ~使う -> ~使った / ~浸かる -> ~浸かった
- 出会う -> 出会った / である -> であった
- ~従う -> ~従った / したがる -> したがった
※「要る」という動詞については、テ形の連用形や過去形など、使われない活用形があることに注意。
活用語尾の原形が /eru/ で終わる動詞は、他の動詞の可能形とぶつかる事がある。
例
- 会う -> 会える / 和える
- ~言う -> ~言える / 癒える
- ~行く -> ~行ける / 生ける
- ~居る -> ~居れる / ~入れる
- ~浮く -> ~浮ける / 受ける
- ~生む -> ~生める / ~埋める
- ~追う -> ~追える / ~終える
- ~送る -> ~送れる / ~遅れる
- ~買う -> ~買える / ~変える / 帰る
- ~刈る -> ~刈れる / ~枯れる
- 書く -> 書ける / 掛ける
- 漕ぐ -> 漕げる / 焦げる
- 裂く -> 裂ける / 避ける
- ~敷く -> ~敷ける / ~湿気る
- ~吸う -> ~吸える / ~据える
- 剃る -> 剃れる / 逸れる
- ~炊く -> ~炊ける / 長ける
- ~継ぐ -> ~継げる / ~告げる
- ~積む -> ~積める / 詰める
- ~釣る -> ~釣れる / ~連れる
- 解く -> 解ける / 溶ける
- 研ぐ -> 研げる / ~遂げる
- なる -> なれる / 慣れる
- ~塗る -> ~塗れる / ~濡れる
- 這う -> 這える / 生える
- 剥ぐ -> 剥げる / 禿げる
- ~貼る -> ~貼れる / ~腫れる
- 吹く -> 吹ける / 更ける / 老ける / 耽る
- 掘る -> 掘れる / ~惚れる
- ~振る -> ~振れる / ~触れる
- ~巻く -> ~巻ける / 撒く -> 撒ける / ~負ける
- ~盛る -> ~盛れる / 漏れる
- ~もむ -> ~もめる / ~もめる
- ~寄る -> ~寄れる / 縒れる
- かぶる -> かぶれる / ~かぶれる
- ~進む -> ~進める / ~勧める
- ~使う -> ~使える / 支える
- ~瞑る -> ~瞑れる / ~潰れる
- ~向かう -> ~向かえる / ~迎える
活用語尾の原形が /aru/ で終わる動詞の可能形は、他の動詞の受身形とぶつかる事がたまにある。
例
- ~終わる -> ~終われる / ~追う -> ~追われる
- 掛かる -> 掛かれる / 書く -> 書かれる
- ~変わる -> ~変われる / ~買う -> ~買われる
- ~座る -> ~座れる / ~吸う -> ~吸われる
- ~語る -> ~語れる / 勝つ -> 勝たれる
- ~叱る -> ~叱れる / ~敷く -> ~敷かれる
- 計る -> 計れる / 吐く -> 吐かれる / ~履く -> ~履かれる
「光る」「困る」のような状態を表す動詞を可能形「光れる」「困れる」にする意味はあんまり無い。
「わかる」などのように、可能形・受身形が全く使われない動詞もある。
なので、そういう変形については考えなくてもいいと思う。
活用語尾の原形が /asu/ で終わる動詞の可能形は、他の動詞の使役形とぶつかる事がたまにある。
例
- 活かす -> 活かせる / ~行く -> ~行かせる
- ~枯らす -> ~枯らせる / ~刈る -> ~刈らせる
- ~かわす -> ~かわせる / ~買う -> ~買わせる
- 焦がす -> 焦がせる / 漕ぐ -> 漕がせる
- 刺す -> 刺せる / ~する -> ~させる
- 溶かす -> 溶かせる / 解く -> 解かせる
- ~濡らす -> ~濡らせる / ~塗る -> ~塗らせる
- 晴らす -> 晴らせる / ~貼る -> ~貼らせる
- 任す -> 任せる / ~巻く -> ~巻かせる
- ~回す -> ~回せる / ~舞う -> ~舞わせる
- 漏らす -> 漏らせる / ~盛る -> ~盛らせる
- 表す -> 表せる / ~洗う -> ~洗わせる
- ~欠かす -> ~欠かせない / 書く -> 書かせない
自動詞「かわく」の使役形「かわかせる」と、他動詞「かわかす」の可能形「かわかせる」は同じ形になる。
しかし、自動詞の使役形と他動詞の可能形とは、結局どちらも同じ状況である…ような気もする。
活用語尾の原形が /areru/ で終わる動詞は、他の動詞の可能形や受身形とぶつかる事が、ごくまれにある。
例
- ~埋まる -> ~埋まれる / ~生まれる
- 持つ -> 持たれる / 凭れる
- 付く -> 付かれる / ~浸かる -> ~浸かれる / 疲れる
- ~洗う -> ~洗われる / 現れる
活用語尾の原形が /ou/ で終わる動詞は、他の動詞の意向形とぶつかる事が、ごくまれにある。
例
- ~追う -> 追おう / ~覆う
- 書く -> 書こう / ~囲う
- ~押す -> 押そう / ~襲う
- 刺す -> 刺そう / ~誘う
- ~乗る -> 乗ろう / ~呪う
- 待つ -> 待とう / 纏う
- 移る -> 移ろう / 移ろう
- 作る -> 作ろう / 繕う
- ~荒らす -> 荒らそう / 争う
※意向形の語尾は必ず下り口調になる。
願望表現で、五段活用動詞と一段活用動詞とでぶつかる物が、ごくまれにある。
例
- ~行く -> ~行きたい / 生きる -> 生きたい
- 折る -> 折りたい / 降りる -> 降りたい
- ~刈る -> ~刈りたい / ~借りる -> ~借りたい
※「〜たい」の語尾が下がるか上がるかは、元々の動詞のアクセントどおり。
過去形と語尾表現「〜んだ」とでぶつかってしまうパターンは、あんまり無さそうだ。
例
- くるむ -> くるんだ / 来る -> 来るんだ
- つるむ -> つるんだ / ~釣る -> 釣るんだ
- 痛む -> 痛んだ / ~いた -> いたんだ
- ねたむ -> ねたんだ / ~寝た -> 寝たんだ
形容詞の活用形のアクセント
形容詞には同音異義語がほぼ無いため、実際の会話ではアクセントの決まりが比較的ゆるい。
また、相手の注意を引く場合は最後の拍でもう一度高い音になることがある。
尻下がりの場合
- たのしい
- たのしく
- 元の形のアクセントを保って、連用形の最後は低い音。
- たのしくて
- たのしくない
- 形容詞の「ない」を接続する形になっていて、改めて「な」の部分を高い音で言う必要がある。
- たのしかった
- たのしければ
尻上がりの場合
- かなしい
- かなしく
- 元の形のアクセントを保って、連用形の最後は高い音。
- かなしくて
- かなしくない
- 「く」と「な」の両方とも高い音であるため、こうなる。
通常この場合の「く」は高い音になると思うけど、低い音で発音される場合もありえる。
- かなしかった
- 「かった」の部分には、そんなにアクセントの決まりは無い。
- かなしければ
- 基本的に「ければ」の部分は低い音でいい。どの部分から低い音に落ちるかは、意見が分かれるので断言にしくい。
動詞の活用形のアクセント
どんな変化形になっても元々のアクセントをできるだけ維持しようとする傾向がある。
これについても、相手の注意を引く場合は最後の拍でもう一度高い音になることがある。
尻下がりの五段活用の場合
- はしる
- はしらない
- 元の形のアクセントを保って、否定形の最後は低い音。
- はしり / はしって
- 元の形のアクセントを保って、連用形の最後は低い音。
- はしった
- 元の形のアクセントを保って、過去形の最後は低い音。
- はしれ
- 元の形のアクセントを保って、仮定形や命令形の最後は低い音。
- はしろう
- はしります
- 「ます」をつなげる場合は、複合動詞のアクセントのように中央が高い音になる。
- はしりたい / はしれる
- こういった助動詞などをつなげる場合も、元の形のアクセントを保って最後が低い音に。
尻下がりの一段活用の場合
- たべる
- たべない
- 元の形のアクセントを保って、否定形の最後は低い音。
- たべ / たべて
- 連用形の場合、語幹の最後から二番目にアクセントが移る。
- たべた
- 過去形の場合も語幹の最後から二番目にアクセントが移る。
- たべろ
- 元の形のアクセントを保って、仮定形や命令形の最後は低い音。
- たべよう
- たべます
- 「ます」をつなげる場合は、複合動詞のアクセントのように中央だけが高い音になる。
- たべたい / たべれる
- こういった助動詞などをつなげる場合も、元の形のアクセントを保って最後が低い音になる。
↑このパターンの連用形・過去形は例外的な匂いがするけど、分類に関しては「尻下がりの一段活用」という決まりがあるので大丈夫だ。
四拍以上の場合を参考として挙げると「かなえる」「かなえた」「たずさえる」「たずさえた」…というように、とにかく語幹の最後から二番目で高い音が終了する。
(「て」「た」の2つ前にアクセントの核がある、という見方もできる)
尻上がりの場合
- あそぶ
- あそばない
- 元の形のアクセントを保って、否定形の最後まで高い音。
- あそばなかった
- あそばなくて
- あそび / あそんで
- 元の形のアクセントを保って、連用形の最後まで高い音。
- あそんだ
- 元の形のアクセントを保って、過去形の最後まで高い音。
- あそべ
- 元の形のアクセントを保って、仮定形や命令形の場合も最後まで高い音に。
- あそぼう
- あそびます
- 「ます」をつなげる場合は、複合動詞のアクセントのように中央だけが高い音になる。
- あそびたい / あそべる
- こういった助動詞などをつなげる場合も、元の形のアクセントを保って最後まで高い音に。
頭上がりの場合
- かえる
- かえらない
- バランスの都合で、中央だけが高い音になる
- 「見ない」「来ない」など短い物は、頭が高い音のまま。
- かえり / かえって
- 元の形のアクセントを保って、連用形の頭だけ高い音。
- かえった
- 元の形のアクセントを保って、過去形の頭だけ高い音。
- かえれ
- 元の形のアクセントを保って、仮定形や命令形の場合も頭だけ高い音に。
- かえろう
- かえります
- 「ます」をつなげる場合は、複合動詞のアクセントのように中央だけが高い音になる。
- かえりたい / かえれる
- こういった助動詞などをつなげる場合、中央だけが高い音になる。
- 「見たい」「来たい」など短い物についても、これは中央が高い音になる。
一拍名詞
以下、アクセントの違いはテーブルの列で分ける。
| あがる↗︎ | さがる↘︎ |
い | 胃を痛める | 意を決する / 異を唱える |
う | | 鵜を飼う |
え | | 絵を描く |
お | | 尾を振る |
か | 蚊を見つける | 課を訪ねる |
き | 気をつける | 木を植える |
く | 句を詠む | 苦になる / 区を訪ねる |
け | 毛を抜く | |
こ | 子を持つ | 弧を描く / 個を重んじる |
ぐ | 具を乗せる | |
ご | | 五を選ぶ |
さ | 差を縮める | |
し | 詩を読む | 死を迎える / 師を仰ぐ / 市を訪ねる |
す | 素が出る | 酢を混ぜる / 巣に入る |
せ | | 背を向ける |
ざ | 座を奪う | |
じ | 痔を治す | 字を書く |
ず | 図を描く | |
しゃ | | 社を訪ねる |
しょ | | 書を楽しむ / 署を訪ねる |
ち | 血を止める | 地を這う / 知を深める |
て | | 手をあげる |
と | 戸を開ける | 都を訪ねる |
ど | 度を越す | |
な | 名を連ねる | |
に | | 二を選ぶ |
は | 葉を落とす | 歯を磨く / 刃を研ぐ |
ひ | 日が昇る / 碑を建てる | 火をつける / 非を認める |
ふ | | 負をもたらす / 府を訪ねる |
へ | | 屁をこく |
ば | 場を設ける | |
び | | 美を求める |
ぶ | | 部を訪ねる |
み | 実がなる / 身を隠す | |
む | | 無に帰す |
め | | 目をつぶる / 芽を出す |
や | | 矢を射る |
よ | | 夜を徹する / 世を知る |
わ | | 輪になる / 和を重んじる |
二拍名詞
アクセントにこだわりたい人のために「NHK日本語発音アクセント新辞典」という本も売られているし、オンラインのアクセント辞書もある。
こういうサイトも有ったりするね。
ここではアクセントによって意味が変わり得る単語だけを載せて、あとは全部省略する。
本当のところ、同じ地域に住んでいても個人差が大きい。
あ行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
あか | 赤で塗る | 垢を落とす | |
あき | 秋になる | | 空きがある |
あく | 悪を討つ | | 灰汁を取る |
あさ | 朝になる | 麻を編む | |
あし | 葦が育つ | 足を伸ばす | |
あじ | 鯵が泳ぐ | | 味を見る |
あめ | 雨が降る | | 飴をなめる |
あり | 有りだ | | 蟻がいる |
あわ | 粟を植える | 泡が立つ | |
いか | 以下を参照 | | イカが泳ぐ |
いき | 息を吐く | | 行きは快速 / 生きが良い |
いし | 意思を示す / 医師を志す | 石を拾う | |
いじ | 体力の維持を | 意地を張る | |
いち | 位置を確かめる | 一を選ぶ | |
いま | 今が旬だ | | 居間で休む |
うき | 雨季に入る | | 浮きが浮かぶ |
うみ | 海が見える | 膿を出す | |
うり | 瓜を育てる | | そこが売りだ |
※ 金額を言う「○○円」は基本的には尻下がりで良いが、個人差がある。特に「百円」「一万円」は(ある意味、一般名詞に似た扱いである事から)平板型アクセントとして定着している。
か行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
かい | 貝を拾う / 会に出席 / 次の回に / ○回でいい / 上の階に | | これは買いだ / ○階に住む |
かき | 牡蠣を養殖 | 垣を越える | 柿を食べる |
かく | 核である | | 格が違う |
かさ | 傘を差す | 嵩が増す | |
かし | 歌詞を覚える / 菓子を食べる | | 貸しを返す |
かた | 肩を叩く | 型が合う | |
かち | 価値がある | | 私の勝ちだ |
かま | 鎌で切る | | 釜でごはんを炊く |
かみ | 神に祈る | 紙を折る / 髪を洗う | |
かめ | 亀が歩く | | 甕に入れる |
かり | 狩りをする | | 仮だ / 借りを返す |
かん | 缶を捨てる | | ○○感がある / 勘がいい |
きし | 騎士になる | 岸を削る | |
きじ | 生地をこねる / 記事を書く | | 雉が飛ぶ |
きしゃ | 記者として働く | 汽車が走る | |
きみ | | 気味が悪い | 君に届け / 黄身を食べる |
きり | | きりがない | 霧がかかる |
くし | 駆使する | 櫛でとかす / 串を刺す | |
ここ | 個々を重んじる | | ここに置く |
こと | 琴を奏でる / 古都を訪ねる | いい事がある | |
きゅう | 9にする / 級が上がる / 球になる | | 急に動き出す |
きょく | 局を訪ねる | | 曲を聴く |
※ 回数を言う「○○回」は原則として中高型アクセントだが、副詞のように用いる時は尻上がりになる。建物の「○○階」は必ず平板型。
さ行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
さけ | 鮭が泳ぐ | | 酒を飲む |
さん | 酸を中和する | | 三を選ぶ |
しそ | 始祖だ | | 紫蘇を育てる |
しろ | 白で塗る | | 城を建てる |
すき | | 好きだ | 隙がある |
すみ | 隅に寄せる | 炭を焼く / 墨をつける | |
せき | 席に座る | 咳をする | |
じき | 時期を迎える / 磁気を帯びる | | じきに出来上がる |
ぜん | 前大統領 / 全世界 | | 禅を組む |
そり | 橇で滑る | | 反りを直す |
じゅん | 準主役 | | 順に始める |
た行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
たき | 多岐にわたる | | 滝がある |
たび | 足袋を履く | 旅をする | |
ちり | 地理を学ぶ | | 塵を吸い込む |
つゆ | 汁を飲む | 梅雨に入る | |
てん | 貂が歩く / 天を仰ぐ | | 点をうつ |
とき | 鴇が飛ぶ | 時が経つ | |
とし | 都市を訪ねる | 年が明ける | |
とち | 栃を植える | | 土地を耕す |
※回数を言う時の「1度、2度」は(ある意味、副詞に似た扱いである事から)尾高型アクセントとして定着している。ただし、3度から先、および、温度を言う場合はすべて尻下がりアクセントになる。
な行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
なし | 無しだ | | 梨を食べる |
にじ | 二時になる | | 虹が出る |
にわ | 二話を読む / 二羽の鳥 | | 庭がある |
のう | 脳を鍛える | | 能を演じる |
のり | | 海苔を食べる / 糊を塗る | ノリがいい |
は行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
はい | はい、そうです。 | | 肺で呼吸をする / 灰になる |
はし | 箸で食べる | 橋を渡る | 端をつかむ |
はじ | | 恥をかく | 端をつかむ |
はち | | 鉢に植える / 八を選ぶ | 蜂が飛ぶ |
はな | | 花が咲く | 鼻で匂いをかぐ |
はり | 針を刺す | | 張りが弱い |
はれ | | 今日は晴れだ | 腫れがひく |
ひび | 日々を過ごす | 罅が入る | |
ひる | 蛭がいる | 昼になる | |
ひょう | 雹が降る / 豹が走る | | 表にまとめる |
ふく | 福が来る | 服を着る | |
ふし | 不死の薬 | 節がある | |
ふじ | 富士の山 | | 藤が咲く |
ふり | 不利になる | ふりをする | |
へい | 兵を派遣する | | 塀を越える |
へり | | へりを付ける | 減りが早い |
へん | 変だ | | その辺にある |
ほう | 山の方を向く | | 法に従う |
ばら | バラで購入する | | 薔薇を植える |
ま行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
みち | 未知である | | 道を進む |
むし | 無視をする | | 虫がいる |
むら | | 村を訪ねる | 色むらがある |
もと | 元に戻す | | 元をたどる |
もも | 腿を鍛える | | 桃を食べる |
や行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
やく | 約一週間 | 役に立つ | |
ゆき | | 雪が降る | 行きは快速 |
ら行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
れい | 例を挙げる / 礼をする / 霊がさまよう | | 礼を言う |
わ行
| 頭高型↘︎ | 尾高型↗︎↘︎ | 平板型↗︎ |
わし | 和紙で作る | | 鷲が飛ぶ |
二拍の動詞
*印の付いている物は一段活用。
*印の付いていない物は五段活用。
| あがる↗︎ | さがる↘︎ | 同音の平板型↗︎ | 同音の尾高型↗︎↘︎ | 同音の頭高型↘︎ |
あう | | 人に会う / 形が合う | | | 愛(あい) |
あく | 扉が開く | | | 相手(あいて) | 悪(あく)、秋(あき) |
あむ | | 毛糸で編む | 飴(あめ) | 網(あみ) | 雨(あめ) |
ある | | 何か有る | 蟻(あり)、あれ | | |
いう | 何か言う | | | 家(いえ) | いい |
いく | 遊びに行く | | | 池(いけ) | 息(いき) |
いる | ここに居る* / これが要る | 矢を射る* / 豆を煎る | | | 板(いた) |
うく | 水に浮く | | | 受け(うけ) | 雨季(うき) |
うつ | | 釘を打つ | 家(うち) | | 鬱(うつ) |
うむ | 卵を生む | 傷口が膿む | 梅(うめ) | | 有無(うむ)、海(うみ) |
うる | 物を売る | | | | 瓜(うり) |
える | | 利益を得る* | | 絵(え) | |
おう | 後を追う / 責任を負う | | 甥(おい)、追っ手(おって) | | 王(おう) |
おく | 物を置く | | 沖(おき) | | 奥(おく)、桶(おけ) |
おす | ボタンを押す | | | 雄(おす) | |
おる | | 紙を折る | 俺(おれ) | 檻(おり) | |
かう | 物を買う | 猫を飼う | 勝手(かって) | | 貝(かい) |
かく | 説得力を欠く | 字を書く / 背中を掻く | 格(かく)、柿(かき) | 賭け(かけ) | 核(かく)、牡蠣(かき) |
かぐ | 匂いを嗅ぐ | | | 鍵(かぎ) | 家具(かぐ) |
かす | 本を貸す / 暴徒と化す | 税金を課す | | 枷(かせ) | 粕(かす)、歌詞(かし)、菓子(かし) |
かつ | | 試合に勝つ | 勝手(かって) | 糧(かて) | カツ、価値(かち) |
かむ | 鼻をかむ | ガムを噛む | | 紙(かみ)、髪(かみ) | 神(かみ)、亀(かめ) |
かる | 草を刈る | | 仮(かり)、勝手(かって) | | 狩り(かり)、彼(かれ) |
きく | 話を聞く / 薬が効く | | | 菊(きく) | 危機(きき)、機器(きき) |
きる | 服を着る* | 紙を切る | 北(きた) | | |
くう | | 燃費を食う | | 悔い(くい) | 杭(くい) |
くむ | 水を汲む | 腕を組む | | | |
くる | | 遊びに来る* | 北(きた) | | 恋(こい)、鯉(こい) |
けす | 火を消す | | 芥子(けし) | | |
ける | | ボールを蹴る | | | |
こう | 許しを請う | | | | |
こぐ | | 舟を漕ぐ | | 焦げ(こげ) | |
こす | 限度を超す / 液体を漉す | | 腰(こし) | | |
こむ | | 道が混む | | 米(こめ) | |
こる | | 肩が凝る | | | |
さく | 花が咲く | 布を裂く / 時間を割く | 先(さき)、酒(さけ) | 柵(さく) | 鮭(さけ) |
さす | | 針を刺す / 指を差す | | | |
さる | | 職場を去る | | | 猿(さる) |
しく | 布団を敷く | | | | 式(しき)、四季(しき) |
しぬ | 黴菌が死ぬ | | | | |
しる | わけを知る | | | 尻(しり) | 汁(しる) |
すう | 息を吸う | | | | |
すく | 髪を梳く | | | 好き(すき) | |
すむ | | 町に住む / 用事が済む / 水が澄む | | 炭(すみ) | 隅(すみ) |
する | 勉強をする* | マッチを擦る | 城(しろ) | 下(した)、舌(した) | 白(しろ) |
そぐ | | やる気を削ぐ | | | |
そる | | ひげを剃る | それ | | 橇(そり) |
たく | ごはんを炊く | | 滝(たき)、竹(たけ) | | |
たす | お湯を足す | | | | |
たつ | | 上に立つ / ビルが建つ / 時間が経つ / 関係を断つ | | | 竜(たつ)、盾(たて) |
ちる | 花びらが散る | | 塵(ちり) | | |
つく | | 家に着く / 何かが付く / 仕事に就く | | 月(つき)、ツケ | |
つぐ | 後を継ぐ / 酒を注ぐ | | | 次(つぎ) | |
つむ | 石を積む / 花を摘む | | 爪(つめ) | | 罪(つみ) |
つる | 魚を釣る | | 連れ(つれ) | | 鶴(つる) |
とう | 真意を問う | | | | 塔(とう) |
とく | | 問題を解く / 教えを説く | 得(とく) | 時(とき) | 朱鷺(とき) |
とぐ | | 包丁を砥ぐ | | 棘(とげ) | |
とぶ | 鳥が飛ぶ | | | | |
とる | | 物を取る | 鳥(とり)、取手(とって) | | |
だく | 猫を抱く | | | | |
だす | | 物を出す | | 出汁(だし) | |
でる | | 部屋を出る* | | | |
どく | 場所をどく | | | 毒(どく) | 土器(どき) |
なく | 誰かが泣く | | | | |
なる | 鈴が鳴る | 大人になる | | | |
にる | 鍋を煮る* / 人に似る* | | | | |
ぬう | | 服を縫う | | | 鵺(ぬえ) |
ぬく | 棒を抜く | | | | |
ぬぐ | | 服を脱ぐ | | | |
ぬる | 色を塗る | | | | |
ねる | ベッドで寝る* | 水飴を練る | ネタ | | |
のく | そこをのく | | 軒(のき) | | |
のす | 皺を熨す | | | | |
のむ | | 水を飲む | | 蚤(のみ) | |
のる | 車に乗る | | | 海苔(のり)、糊(のり) | |
はう | | 地面を這う | 灰(はい)、蝿(はえ) | | |
はく | 靴を履く | げろを吐く / ほうきで掃く | | | |
はぐ | | シールを剥ぐ | | | 禿(はげ) |
はる | シールを貼る / 糸を張る | | 腫れ(はれ) | 晴れ(はれ) | 春(はる) |
ひく | 扉を引く | | | | |
ふく | 机を拭く | 息を吹く | 蕗(ふき) | 服(ふく)、フケ | 福(ふく) |
ふす | | 地面に伏す | | 節(ふし) | |
ふむ | 足で踏む | | | | 文(ふみ) |
ふる | 棒を振る | 雨が降る | | | |
へる | 体重が減る | 歴史を経る* | 蔕(へた) | 下手(へた)、縁(へり) | |
ほす | | 布団を干す | 星(ほし) | | |
ほる | | 穴を掘る | 堀(ほり) | | |
ぶつ | | 頭をぶつ | | | 斑(ぶち) |
ぶる | | いい人ぶる | | | 鰤(ぶり) |
まう | 踊りを舞う | | | | 前(まえ) |
まく | 糸を巻く | 種をまく | 薪(まき)、負け(まけ) | 幕(まく)、膜(まく) | |
ます | 勢いを増す | | | 真下(ました)、マス | |
まつ | | 人を待つ | | 町(まち) | 松(まつ) |
まる | | うんこをまる | 丸(まる)、鞠(まり) | | |
みる | | 上を見る* | | | |
むく | 前を向く / 皮を剥く | | | | |
もつ | | 物を持つ | 餅(もち) | | |
もむ | 肩を揉む | | | | 樅(もみ) |
もる | 土を盛る | | 森(もり) | | |
やく | 芋を焼く | | | 訳(やく) | 約(やく) |
やむ | 雨が止む | 心を病む | | 闇(やみ) | |
やる | 勉強をやる | | 槍(やり) | | |
ゆう | なにか言う | 髪を結う | | | |
よう | | 酒で酔う | 宵(よい) | | 良い(よい) |
よぶ | 人を呼ぶ | | | | 予備(よび) |
よむ | | 本を読む | 嫁(よめ) | | |
よる | 店に寄る / 場合に依る | 縄を縒る | | | 夜(よる) |
わく | お湯が沸く / 水が湧く | | | 枠(わく)、脇(わき) | 訳(わけ) |
わる | ガラスを割る | | | | 悪(わる)、我(われ) |
三拍動詞の同音異義語
アクセントの違いがある物。
| あがる↗︎ | さがる↘︎ |
かける | 歯が欠ける* | 布団を掛ける* |
こえる | 山を越える* | 畑が肥える* |
うえる | 木を植える* | 愛情に飢える* |
くわえる | 砂糖を加える* | 口に咥える* |
うれる | 本が売れる* | 果物が熟れる* |
しめる | 布が湿る | 窓を閉める* |
しずめる | 水に沈める* | 怒りを鎮める* |
つける | ソースに漬ける* | 飾りを付ける* |
ならす | 鈴を鳴らす | 体を慣らす |
まかす | 相手を負かす | 仕事を任す |
かえる | 形を変える* | 家に帰る |
アクセントの異なる同音異義語ベストセレクション
既に上の方で紹介した物を除き、本当によく使う物だけを選んで載せていく。
すごく多いというほど多くないかもしれないけどね…実は。
| 頭高型 | 中高型 | 尾高型 | 平板型 |
あたり | この辺りにある | | | 当たりが出た |
あらし | 嵐が来る | | | 荒らしを防ぐ |
いいや | まあいいや。 | | いいや、違う。 | |
いがい | それ以外には、 | | | 意外と難しい |
いじょう | それ以上ある | | | 異常が生じる |
いつか | いつか行ってみたい | | | 5日にする |
いっぱい | 1杯飲む | | | いっぱいある |
いない | 5日以内に届く | | | 誰もいない |
いらい | それ以来見てない | | | 依頼が来る |
えんぎ | 演技がうまい | | 縁起がいい | |
えんちょう | 園長さん | | | 延長する |
かんじ | 幹事を任される | | | 漢字を書く / 感じがいい |
きげん | 期限が近づく | | | 機嫌がいい |
きのう | 役に立つ機能 | 昨日は寒かった | | |
けーき | ケーキを食べる | | | 景気がいい |
けんとう | | 見当がつく | | 検討する |
こうかい | あとで後悔する | | | 作品を公開する |
こうじょう | | 大きな工場がある | | 体力が向上する |
こしょう | | 胡椒をかける | | パソコンが故障する |
さいかい | | 順位は最下位だった | | 営業を再開 / 友人との再会 |
しかく | | | 四角を描く | 資格が必要 |
じてん | 漢字辞典 / その時点では | | | 地球の自転 |
じどう | 保育園の児童たち | | | 自動で開く |
しめい | 使命を全うする / 氏名を記入する | | | 議長に指名する |
しょうがい | 生涯にわたり、 | | | 障害がある |
じしん | それ自身 | | | 自信を持つ / 地震が起きる |
そんちょう | 村長のあいさつ | | | 意見を尊重する |
でんき | 電気がつく | | | 伝記を読む |
ちょうせん | | 朝鮮の焼き物 | | 挑戦する |
てんしょく | 天職だと思う | | | 転職する |
にじゅう | | 数字の20 | | 二重に登録されている |
にほん | 2本ある | 日本に帰る | | |
にんき | 大統領の任期が長い | | | 若者に人気がある |
ほそく | | 線を細くする | | 説明を補足する |
みかた | | | 見方を工夫する | 味方になる |
むこう | | 向こうに見える | | 無効になる |
ゆうせん | 有線でつなぐ | | | 優先する |
ようじ | つま楊枝を使う | | 用事で出かける | |
その他、アクセントで意味が変わり得る単語は次のような物もあるが、ほとんどニュース用語とかフォーマルな表現なので優先度は多少低くしてもいい。
(意見・違憲)(遺体)(以降・移行)(以前・依然)(回避・会費)(開放・介抱)(過程・仮定・家庭)(完成・閑静)(期間・帰還)(企業・起業)(貴重・機長)(究極)(吸収)(器用・起用)(宣誓)(口調・区長)(敬語・警護)(警報・刑法)(剣道・県道)(郊外・公害)(交互・口語)(講師・格子)(後世・公正)(豪勢・合成)(傘下・酸化)(産後・珊瑚)(参考)(歯科)(死骸・市街)(師匠・支障)(竹刀・市内)(勝者・照射)(承知・招致)(象徴・小腸・省庁)(商人・証人・承認)(上部)(書道・初動)(新設)(生死・精子・静止)(西洋・静養)(先代)(銭湯・先頭・戦闘)(増産)(総量・送料)(助詞)(誓い)(地殻)(注視・中止)(動詞)(荷台)(卵子・乱視)(夜間)(明治・明示)(名車)(卑怯・秘境)(不快)(閉店・弊店)(無垢)(慈悲・自費)(晩)(宵)(欲)(訛りが・鉛が)(イクラ)(クラス)
三拍以上の単語では「声調による意味の区別」という役割が薄れてくるけど、それでもあんまりアクセントが違いすぎると聞き取りにくい。
もし分からなければ、まっすぐな音で発音すればだいたい通じるし、とりあえず上がり口調にすれば「まぐれ当たり」を狙いやすい。
参考