元の形 | 短縮 | 説明 |
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たべれば たてば きけば そう言えば | たべりゃ たちゃ ききゃ そういや | 仮定表現でそこそこ使われる縮め方。 /b/ の子音が抜け落ちることによる音便化。 早口でしゃべる時にしか出てこないので、聞き取りにくそうだなと思ったら使わない方がいい。 |
なければ かわいければ | なけりゃ / なきゃ かわいけりゃ / かわいきゃ | 「〜ければ」から /b/ の子音が抜け落ちて「〜けりゃ」になる。 さらに形容詞の場合は /r/ も抜け落ちて「〜きゃ」になる |
やらねば | やらにゃ | これは古語の否定文の仮定表現。 |
なくては やっては これでは それは そのときは 噛みはしない | なくちゃ やっちゃ これじゃ そりゃ そんときゃ 噛みやしない | 母音 /e/ で終わる助詞や代名詞などの後に、係り助詞「は」が続く場合に起こる短縮。 /w/ の音が抜け落ちることによる音便化。 特に「ては」「では」に関しては「ちゃ」「じゃ」の方が口語的。 日本語は基本的に名詞の語尾変化を好まない言語なので、たとえば普通名詞「雨は」を「あみゃあ」にする事はない。 |
もっている もっていた もっていて 踏んでいる | もってる もってた もってて 踏んでる | 動詞に「いる」を合成する時に「い」が抜ける。 |
もっていく もっていった もっていって 飛んでいく | もってく もってった もってって 飛んでく | 動詞に「いく」を合成する時に「い」が抜ける。 「くる」の場合は縮まらない。 |
もっておく もっておいた もっておいて 運んでおく | もっとく もっといた もっといて 運んどく | 動詞に「おく」を合成する時に母音 /e/ が抜ける。 |
食べてしまう 転んでしまう | 食べちゃう 転んじゃう | /eʃim/ の部分が半母音 /j/ に置き換わる。 くだけた会話では100%このような言い方になる。 |
食べてしまう 転んでしまう | 食べちまう 転んじまう | この縮約形は old-fashioned なので、ギャグでしか使えない。 |
わからない やらない はしりな たべるな できるんだ 来るの | わかんない やんない はしんな たべんな できんだ 来んの | 原形が「る」で終わる動詞で起こる短縮。RNが並んだ時NNになる。 日常会話でありがちな音便化だけど、語幹1拍の動詞には馴染まないことが多い。 似たような音便化で「〜からな」が「〜かんな」になる事もたまにある。 |
いるじゃん するぞ やるから あるだろ やるわ | いんじゃん すんぞ/すっぞ やっから あんだろ やらあ | 原形が「る」で終わる動詞は、他の品詞の手前でも音便化することがある。 RNのパターンと比べると頻度は下がるので、あえて使う必要は無い。 |
するか くるか | すっか くっか | 「る」で終わる動詞限定で、意図せずともこういう発音になりやすい。 「る」が欠落して促音だけになる。 |
やるのだ やるのです | やるんだ やるんです | この文末表現で「の」とするのは書き言葉だけで、 話し言葉では「ん」が標準化している。 |
買った物 | 買ったの / 買ったもん | 修飾語の付いた名詞「もの」の短縮は2通りあるが、どっちでもいい。 |
そういう物だ | そういうもんだ | 当然だという意味で使う場合は「もん」になる。 |
友達のうち おばあちゃんのうち | 友達んち おばあちゃんち | 「誰々の家」と言う時の短縮形「んち」は、辞書で引けるようにしてほしいくらいの頻出表現。 「ん」が2つ連続する時は1つにまとめる。 |
わからない できないよ やらなかった 食べないでいい | わからん できんよ やらんかった 食べんでいい | 古語の否定文「できぬ」「せぬ」等に由来する物。 共通語としてはあんまり今風ではないのでボケツッコミ専用だが、それほど下品なわけでもなく比較的よく聞く表現であり、一部の方言では文法として残っている。 否定の「ない」が「ん」に変わる。 しかしこの音便化には、ひとつだけ危険な所がある。 「できないの」「書かないの」のつもりで「できんの」「書かんの」と言っても、聞き手は「できるの」「掛かるの」と解釈するかもしれない。 |
やらない カバンがない ちいさい すごい かっこいい | やらねえ カバンがねえ ちいせえ すげえ かっけー | 形容詞の語末 /ai/ または /oi/ が /ee/ になる。 このタイプについては、苛立ちを表すためにわざと使う人が一定数存在する。 独白・ギャグ・ほめ言葉の場合は気にしないが、そういった事情から、相手への答えに使うと汚い言葉だと思われやすいので注意。 (否定の「ねえ」は間投助詞「ね」と形が似ているので注意) |
わるい さむい かゆい | わりい さみい かいい | /ui/ で終わる語尾の形容詞が、 /ii/ という語尾になる。 これは俗語の中でも比較的ダサい言い方なので注意。 ただし「あつい」「さむい」「かゆい」を早口で言うと自然に「あちちち」「さみさみ」「かいかいかい」になってしまうのは仕方の無い事だから、それを下品だと決めつけるのは早とちり。 |
と | って | 話し言葉の直接話法では「って」が標準化している。 文頭では促音「っ」が省略されることもある。 |
こう そう ああ どう | こー そー あー どー | これは、まじめに /ou/ と発音しなくてもいい。 |
このような そのような あのような どのような | こんな そんな あんな どんな | これは普通に単語として覚えてもいいが。 「こんな」「そんな」「あんな」はネガティブな意味で使われることもあるが、それは文脈で見分けるしかない。 (何に対して「こんな」と言ってるのか分からない場合、良くない意味で受け取られるかもしれない) |
遊ぼう | 遊ぼー 遊ぼっ 遊ぼ | 意向形の語尾 /ou/ は長母音や促音に変わることもよくあり、特に文末では短母音 /o/ だけになることもある。 |
さむい あつい おおい こい | さむっ あつっ おおっ こっ | 形容詞を単独で発する時のしゃべり方で、あまり文章の一部で使うことはない。 副詞述語とでも言うべき物で「さむさむ…」と繰り返すこともある。 |
いう いった いえば そういう | ゆう ゆった ゆえば そーゆー | 動詞「言う」の音便化。 |
授業の時 箱の中 先生の所 | 授業ん時 箱ん中 先生ん所 | 所有格「の」が「ん」になることもある。 ただし、これは聞き取りやすさを大きく損なう物であるから「〜ん中」「〜ん所」などのごく限られた用例以外では使われない。 |
あなた | あんた | 短縮・音便化させると丁寧語ではなくなる。 「あなた」と「あんた」は別の単語だと思った方がいい。 |
と言う | っていう ってゆー っつー | 先程述べたとおり |
元の形 | 短縮 |
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ありがとう | ありがと / あんがと(稀) |
ありがとうございます | あざっす(一種のスラング) |
すみません | すいません / すんません(稀) / さーせん(極めて稀) |
だいじょうぶ | だいじょぶ |
しようがない | しょうがない |
本当 | ほんと |
同じ | おんなじ |
このあいだ | こないだ |
まったく | ったく |
おおきい | おっきい |
ところ | とこ |
おまえ | おめえ |
それで | そんで |
良いか | いっか |
けっして | けして |
絶対 | ぜってえ |
違う | ちげえ |
これくらい それくらい これぐらい それぐらい | こんくらい そんくらい こんぐらい そんぐらい |
ここから そこから どこから | こっから そっから どっから |
はじめから 最初から | はじめっから 最初っから |
〜なんていうのは | 〜なんざ(非常に稀) |
〜ていられない | 〜てらんない |
〜てあげる | 〜たげる |
〜です | 〜っす |
〜でしょ | 〜っしょ |
〜しかない | 〜っきゃない |
〜事だ | 〜こった |
○○と言えば○○けど | ○○っちゃ○○けど |