日本語の語尾「けど」「のに」の使い方

「けど…」で終わる文節止めの言い方は、しばしば批判を受けることがあり、下手に使うと「けどの後に何を言いたいんだ?」という印象を与えてしまうのは確かだ。
しかしこれは「従属節の末尾に接続詞をつける」という文法構造から来る問題なので、それを日本人の性格の問題としてしまうのは短絡的。
決まり文句としての言い回しもあるので、その辺についても確認しよう。

「〜けど」の使い方の事だけど…。

「〜けど」は逆接の接続詞だよ。
韓国語の「〜는데」みたいに、文末につければちょっと語尾表現っぽい使い方もいろいろできちゃうけどね。

「けど」の文例1

上で挙げた例文は基本的に、倒置構文のようなものだ。
次に挙げる例文は、相手に依頼をする表現のパターンとして覚えてしまって良いものである。
西洋の言葉だったら過去未来だか接続法だかを使うようなヤツ。

「けど」の文例2

つまり、依頼表現には2通りがあるのだ。
まずは「〜してください / 〜してくれますか」と、具体的にやってもらう事が決まっている時の言い方。
そのほかに、「〜ですけど」と具体的に問題はあるけどそれに対する解決法は分からない場合の言い方があるという事だ。

ちなみに「〜けどね」を英語で言う時、文末に「, though.」を付けた言い方をする。覚えておくと何気に便利。
「〜と思うけどぉ」みたいに自信なさげに言う人は多いよね。
きっとアメリカで暮らす事になっても自信なさげな言い方は変わらないだろう。
そんなあなたには「I suppose〜」という便利フレーズを授けよう。ぜひ使ってくれ。

ところでだけど…

実際のところ、逆接助詞を使う場面は「期待に反する内容が続く」時だけではない。英語の but も言葉のつなぎとして色々な場面で使うだろうし、タイ語の逆接助詞 แต่ も「全てを『けど』で訳したらくどいよなぁ」というぐらいたくさん出て来る。
日本語の場合はたとえば、ちょっと別件について話したいので聞いてほしいという場面で使われる。

「けど」の文例3

「でも」と「だけど」は使い分けるべきか?

前の発言が言い終わった後に、次の発言を「でも〜」「だけど〜」から始める表現について。
本来、助動詞の「だ」は名詞しか受け取れないはずだが、実用上は、前の発言を助動詞「だ」で受け取っている物だと考えることができる。
日常会話では、どちらも同じぐらいの頻度で使われる。

文頭に来る逆接助詞

文法上は明らかに異なっているが、意味上の違いは今の所そんなに見られないので、文法的な正しさにだけ注意していれば十分だ。
どちらかと言えば「だけど」の方は接続詞としての性格が強く、「でも」は間投詞的に使われる場合も少なくない。

「〜けど」をフルスペリングで書くと「〜けれども」になり、少しだけ省略すると「〜けども」「〜けれど」になる。
実際の話し言葉では「〜けど」が標準化している。
参考までに、韓国語の「〜지만」をフルスペリングにすると「〜지만서도」になる。

「〜のに」という言葉もあるのに。

普通だったら有り得ないような事に使う逆接で、多くの場合は残念な気持ちなどの感情が含まれる。
要するに英語の「even though」のこと。

逆接助詞「のに」の文例

文法について

「けど」はこれ単体で接続助詞と見なしていいけど、「のに」は文法上では次のようになる。
このように「のに」を分解してみると、「名詞句+助詞に」という形をしている事がわかる。
丁寧語についても説明すると、接続助詞を使う場合「雨が降りましたけど」「猫ですけど」のように必ず「ですます体」にする。
「のに」の場合は「雨が降りましたのに」「猫ですのに」という文章も作れるが、やや大袈裟な感じがするので「雨が降ったのに」「猫なのに」のままで構わない。
物事を表す「の」と格助詞「に」が並んだだけの場合もあるので、お間違えなきように。
「食べるのに使う」は「食べる事のために利用する」
「遊ぶのに飽きた」は「遊ぶ事に対して飽き飽きした」


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