日本語の語尾「から」「ので」の使い方

「〜から」はこう使うんだからね。

理由を表す接続詞「〜から」を文末につけることで、語尾表現に準じた使い方もできる。
一言で言い切る断定表現としては「〜さ」という語尾があったが、これはやや文語的であるため会話では使いにくい。
けど、話し言葉では代わりに「〜から」「〜からね」を使って、説明しきった事を表す断定表現にもできるんだからね。

「から」を使った言い切り表現の文例

「から」という接続助詞は理由に焦点が当たるのでそこそこ押しが強い。

「から」「ので」を使った注意表現の文例

これも一種の省略表現と言えるが、「〜から。」「〜ので。」の後に何を省略しているのか悩む必要はあまり無い。
「〜だから」の後には「何々して欲しい」という言葉が続くはずであるが、
「明日は朝8時開始だ」「もう閉店になります」と言ったら、どうしたら良いかは常識的に分かるからだ。
だから、教える時も「言わなくても分かるから」という説明で構わないと思うよ。
そんな「いちいち言わなきゃ動かない民族」なんて、私の知る限りではいないはずなので^^;

しいて言うなら「〜だから承知しておくように。」の省略形。
あるいは、いっそのこと省略形として捉えるのをやめて、WARNINGやNOTICEの表現だと考えてもいいはず。

「〜よ」と「〜から」を使い分けてみる

相手に物事を教える時は「〜よ。」と「〜から。」を両方ともよく使う。
どちらも注意・忠告の表現であることに変わりないので、違いはものすごく微妙なのだけれど…こういう時は文法上の違いから考えてみると良いだろう。

相手に何かを伝える表現

さあ、何が違うのだろう?
会話で終止形や終助詞を使うと、私の発言はここで終わりなので、次はあなたが行動する番だよ、と会話のキャッチボールを渡すような意味合いになる。
終止形で終わらない発言は、補足をしたりあいづちを打つ程度だったり、まだ会話のキャッチボールを相手に投げないでおくような意味合いになる。
まあ、これ以上の考察は各自にお任せしたいと思う。暇がある時にでも考えてごらんよ、ふふっ、ふっふっ…

九州の方言に出てくる「〜けん。」というのは接続助詞の「〜から。」と同じだよ。
もしも方言を覚えたいと思ったら、まずは共通語の文法からきちんと理解することが肝心だ。

「から」「ので」「ため」の使い分け

これに関しては他のサイトの説明でもおおむね問題ないと思うけど、せっかくなので、もうちょっと細かい説明を加えてみようかと思う。
ただ、どちらを使うのが好ましいか・好ましくないかといった解説は、なるべくしない事にしている。その辺は文脈に左右されやすい所なので。

理由を表す会話表現

「〜ため」には目的を表す用法のほかに、原因・理由を表す用法がある。
ただし「ため」を使って原因・理由を述べるのは書き言葉なので、適切な会話表現が思いつかず例文は挙げなかった。

結論や結果から話し始める時は文頭が「だから」になる(私の親の口癖がこれなので、個人的には嫌いなんだけど)。

この頃、文頭が「なので」ではなく「ので」で始まる発言をたびたび聞くのだが、あれはもしかして「進撃の巨人」ネタなのかね?
進撃の巨人はね…あの荒削りな文章が逆に庶民的でよろしい。
言葉遣いが「文語調」な所も多いので日常会話とはあんまり一致しないが、日本語学習者をミスリードする危険を孕む「てよだわ言葉」が排除されている点においてオススメしやすい。

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